研究業績
新しい形状記憶現象を示すマテリアル
プラスチック成型用の金型に銅・ベリリウム(Cu-Be)合金が用いられている。この合金は、力を加えて350℃程度の温度で加熱すると、力を加えた状態の形状が保たれ、形状凍結性に非常に優れている。従来の形状記憶合金として知られているニッケル・チタン(Ni-Ti)合金では50℃前後で形状が変わるのに対して、この合金の形状変化は高温の中で起こる現象である。また、広い範囲の温度が選択でき、しかもそれによって、変形量や変形スピードのコントロールも容易にできるという特徴をもっている。下の写真はコイル状のCu-Be合金により、この現象を示している一例である。