大学院 工学府 物質工学専攻 マテリアル工学コース/工学部 マテリアル工学科Department of Materials Science and Engineering

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マテリアル工学科学科長 秋山 哲也からのメッセージ

マテリアル工学科 学科長 秋山 哲也

高校生・受験生ならびに保護者の皆様へ
―九州工業大学・工学部・マテリアル工学科への誘い―

マテリアル工学科 学科長 秋山 哲也

 「マテリアル工学科」に皆さんはどの様な印象をお持ちでしょうか?多くの方は具体的なイメージが湧きにくいと思いますが、マテリアル(材料)は私たちの生活を支える基盤となっています。例えば、ノートパソコンを例に取ると、ボディーにはアルミニウムやチタン等の軽金属、データーを記録するハードディスクには磁性体、脳に当たる中央演算子(CPU)には半導体が用いられています。この様に材料は、目的に応じて適材適所で使い分けがなされています。では、材料の性質を決める起源は何でしょうか?材料は原子から構成されており、その並び方や結合の仕方により性質が大きく変化します。金箔に見られる様に金属は比較的大きく変形することが出来るのに対し、陶器(セラミックス)は殆ど変形せずに壊れます。前者は金属結合、後者はイオン結合を有していることが、この原因となります。また、ダイヤモンドと黒鉛(石炭や鉛筆の芯)は同じ炭素原子から構成されていますが、原子の配列が違うだけで、その価値や使われ方は大きく異なります。

 マテリアル工学科では、材料の構造や構成元素を原子レベルで調べ、機能発現のメカニズムを明らかにすると共に、材料の高性能化や高機能化に関する研究を行っています。また基礎研究に加えて、加工技術、接合技術、リサイクル技術等、産業界から求められている応用研究も行っています。これらの幅広い研究により、低炭素社会の実現、安全・安心社会の確立、環境問題の解決等、世界的に急務な課題に取り組んでいます。

 九州工業大学は1907年に私立明治専門学校として設立が認可され、1909年に開校されました。マテリアル工学科の前身は冶金学科であり、開学当初から続く伝統的な学科で、様々な分野に多くの人材を輩出しています(卒業生の活躍についての一例は、ここの表をご覧下さい)。今後も産業を支える基幹学科として、本学の基本理念である「技術に堪能なる士君子」の養成に力を注ぎます。最近はグローバル化に対応するために、国際的なマインドを有する科学者や技術者の育成が求められています。本学の海外派遣プログラム等を利用して、昨年度は本専攻大学院1年生の3割をアメリカ、イギリス、フランス、韓国に共同研究や語学研修等で派遣しました。皆さんも、九州工業大学・工学部・マテリアル工学科で、基幹技術であるマテリアルについて一緒に学びましょう。そして、未知の世界でも躊躇無く飛び込むことが出来る、世界で活躍する科学者や技術者になってもらいたいと願っています。

九州工業大学
大学院 工学府 物質工学専攻 マテリアル工学コース
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